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zoom RSS 本を読まない学生が、稲見一良の小説に出会うまで

<<   作成日時 : 2007/06/07 04:58   >>

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私は現在、月に5回以上書店に通い、毎回3〜4冊の本を買い込んでいる。
ジャンルは色々。
小説もあればエッセイもある。

ただどうやら自分の好みはマイ・パートナーのそれとは重ならず、私が「絶対オススメ!」の本に彼女は見向きもしない。
その前に私に対しても見向きもしない。
でも私は時々彼女が買った本を盗み読みしたりする。
ついでに顔色も盗み見る。
その横顔と同様、本の方も妙に残酷で刺激的な内容ばかりだ。
こ・わ・ひ。。。


実は本を読まないフランス文学部の学生だった。
もちろんカミユだのル・クレジオだのは読んでいたが、授業がらみがほとんどじゃ面白さなんて解るはずもない。
ちなみにマイ・パートナーとは学生時代からのつきあいで、彼女はその頃から文学少女だった。
少女は成長すると、女性になるのではなく女王様になるってことに気づかなかったのは、、、読書が足りなかったからか?


大学を卒業した頃、やっとぽつぽつと自ら小説を読み出した。
まずは推理小説。
アガサ・クリスティエラリー・クイーンは全て読破した。
アガサではポワロよりミス・マープルが好きだった。
エラリー・クイーンを読む時は、真剣に謎解きをしていた。
そこから今度は日本人作家のミステリーを読み出した。

今から十数年前の元旦、「今年の目標は読書!」と心に決めた。
その年、390冊の本を読んだ。
クィネル、ピーター・ラヴゼイ、アーサー・ヘイリー、ジェフリー・アーチャー、、、。
そして日本の小説も凄く面白いことを知った。
中島らも、景山民夫、清水義範、永倉万治、宮部みゆき、、、。

そんな中、ついにあの小説と出会ったのだ。

『ダック・コール』稲見一良

一話「望遠」で描かれた、若者が一瞬のその時に突き動かされた衝動から、六話「デコイとブンタ」の瑞々しく美しく力強いファンタジーまで。
六つの短編どれもが宝石のように輝いていた。
その後読んだ『セント・メリーのリボン』『猟犬探偵』『男は旗』・・・。
稲見一良の小説全てが私の宝になった。
もちろん今でもそれらは書棚の一番上の段に並んでいる。
だが悲しいことに、稲見一良の本がもう増えることは無い。
1994年、悲報を聞いた時は本当にショックだった。

今でも稲見一良の小説は書棚から取り出しては読み返している。
するとその感動が褪せるどころか深いものになっていて驚く。


稲見一良が本格的に小説を書き出したのは、肝臓癌が完治出来ないと分かった後だ。
男として、人間としての生き方のバイブルが、残してくれた全ての小説の中にある。

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