『数学的にありえない』は、ありえない面白さ☆

以前にも書いたが、私は数学の香りがする本が好きだ。
あくまで“香りが…”だけど。

コインを投げる。
表が出る確率は?
50%だ。


コインを4回投げる。
そのうち表が2回出る確率は?
・・・・。


そんな話をはさみながら、予知能力ラプラスの魔、、、なんてワクワクするキーワードで展開される小説が『数学的にありえない・上下巻』アダム・ファウアー(著)

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「ノンストップ・サスペンス」と銘打っているとおり、是非とも映画化して欲しくなるような小説だ。
主人公役はケビン・スペイシーあたりでどうだろ?

今や賭け事にどっぷりつかりボロボロになっている、統計学の天才学者だったケイン。
上巻途中までは、頼りない主人公や確率だの量子物理学だのの話で、「ノンストップ」というより入り組んだ路地を歩かされているようだ。
ところが!ケインが双子の兄や、特に女性工作員ナヴァと関わりだしてからのサスペンス&アクションは、まさにスリル満点ジェットコースター気分。
ケインは頭脳だけでなく、肉体も精神もどんどん逞しくなっていく。
物語全体が知的な要素にも溢れていて、何とも新鮮な面白さだった。

ちなみに先ほどの“表が4回のうち2回出る確率”は50%・・・ではなく、37.5%。
考え方はこうだ。
4回とも表は1通り。
4回とも裏は1通り。
3回表は4通り。
3回裏は4通り。
2回表(裏)は6通り。
つまり16通りのうち6通りなので、6÷16=0.375。 答え:37.5%。


私は思わずくるっと回って指パッチンしたけれど、理数系の人には「あったりまえ!」なのかな??


実はこれと全く同じ問題と、偶然にもこの小説を読んだ直後に別の本でも出くわしたのだ。
『サムライの刀はどうして折れない?(数の世界を楽しむ)』アンナ・チェラゾーリ著

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こちらは小説ではなく、数学を小・中学生にも理解出来るように身近なものを例にとり、楽しく解説(お話)している本だ。
なのでこの問題に対しても、美味しそうなクッキーと“パスカルの三角形”を使い、もう少し深く掘り下げている。
『数学的にありえない』では“全部で16通り”を「表、裏、表、裏…」とケインが学生に説明しながら数えさせていたが、“パスカルの三角形”で考えると2の4乗で簡単に答えが出る。
この2冊、合わせて読むと余計に楽しい。
さて世界中で私と同様この2冊とも楽しんだ人がいる確率は???

うむむ、、、フランス文学部出身の私には奥が深いぞ、数学!

数学的にありえない〈上〉 

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